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晩夏の海月
時折半透明になりながら、ぽちぽち物書きしています。
わたくしも反省しない犬の一匹:本の感想「文芸誌 反省しない犬」
9月刊行の文芸誌「反省しない犬」(寄稿させていただきました、の記事はこちら)、即日完売御礼とのこと!
遅くなってしまったのですが、ひとつずつの作品に対する感想を残しておきたく、記事にまとめておきます。



明樹水底さん「ニーチェの霊前」
 神田川を歌っているのに、なぜか……旧い翻訳文学を読んでいるような心持ちになる文章。美しい!

加藤ショコラさん「パンク・パンク・エアパッキン」
 パンク(ミュージックではない)とエアパッキンをめぐるひとときの考察。
 文章のテストのこたえを大人になってから考えるというところにギュッと心を掴まれました。ノスタルジー。

岡﨑彩さん「あんときの犬」
 人生で出会った犬を思い出しながら読みました。通学路にいたよく吠える犬など…。
 「チビ」を「ナヒ」だと思っていたというところがとくに大好き。

まいたけさん「胞子の日々」
 まいたけさんの詩がすごく好きで、いままで詩というものに興味がなかったのですが、その概念を打ち砕かれました。
 全体を通してなんだかさみしいんだけど、さみしさをちょっと離れたところから見てる感じが良い。絶妙。

岡田麻沙さん「ツノザカナの夜」
 架空のおさかなを巡る物語、少しさみしい童話のような。冒頭の二行でもう、この世界にぐっと引き込まれる。
 読んで、ぷわぷわと水中を漂うようなこころもち。見たことのない世界なのに、映像が浮かぶ。

アミービックさん「夏の心配」
 死んだ恋人を巡るあれこれ、現実なのか、悪夢なのか、それとも幻覚……ぶわぶわっと不気味なほうへ進んで行く感じが良いです。
 読むたびに印象が変わるのですが、なんとなく、執念に近い愛、というイメージ。

栗原夢子さん「蠢動」
 蠢動とは、虫などが蠢くこと、転じて、取るに足らない者が策動すること だそうです。
 最果ての戦場で虫のように殺されてしまうかもしれない兵士たちの、ひとときの風景。淡々と、少しコミカルに書かれる部分もあるんですけど、それがよりかなしさを際立たせていると思いました。

ハイパーに子クソさん「エスゾピクロンの散歩」
 エスゾピクロンは睡眠薬の名前だそうです。高校時代に好きだった男の子を待ち続ける?女の子のちょっとブッ飛んだ回想が面白いです。せつないんだけど、ところどころフフッて笑っちゃった。

マツさん「回想されない犬」
 世間から取り残されたような二人が静かに暮らしているお話で、なんですけど、雨が降ったらバイトに行けないとか、なんか頭の中の自分だけの神様って、神様のくせに、どうして自由にさせてくれないんでしょうね…。
 とても好きなお話です。

森元暢之さん「僕の"こたえ"」
 このアンソロジーのタイトルとなった漫画の後書きとして書かれたものだそうです。そして、わたしが生まれた年に書かれた文章なのでした。
 なんだろう、磨かれたことばというのは、古びないものですね。この文芸誌の後書きとしても、ぴたりとはまっているように感じました。

ツイッターの再掲で、しかも完売したあとで・・・感想もいつものごとくあまり、上手でないもので、申し訳ありません。
わたしの小説については、自分のものなので感想とかはないのですが、恐縮ながらも、胸をはって送り出しました。^^*
あらためて、すごい文芸誌に参加させていただいたものだなあという思いでいっぱいです。
これから2号、3号と続いていき、さまざまな方の作品がひっそりと集っていくのだと思うと胸が熱いです。
書き手としては、二度目の寄稿を目指して頑張っていきたいところ。
重ね重ね、ほんとうにありがとうございました。わんわん!
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テーマ:本の紹介 - ジャンル:小説・文学

[2018/10/28 14:11] | 読書の話 | コメント(0) |
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